自己紹介

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Wales, United Kingdom
日本と英国を行き来する2人のバイリンガルキッズの母。ロンドンで生まれた子供たちを連れて日本へ。横浜で英語で創作絵本を作るキッズ・クリエイティブ・ライティングの教室を開き、英語の絵本の出版。小学校で不登校になった息子を連れて、またまた英国へ。イギリスの自然と息子のテニス・トーナメントの応援と野菜作りを楽しむ日々を過ごしていましたが、社会人学生として大学に入学。

2013年10月29日火曜日

イギリスの学校 授業日数と休日

ハーフタームホリデーって何。

人間とは不思議なもので、できないことができるようになると、またできなくなることを怖がるみたいです。

イギリスの小学校に転校した息子は、転校した第1週目は、毎日学校へ通うことができました。ところが、金曜日が近づいてくると、部屋の端っこやベッドの中で丸まって、泣いていました。「学校に行けなくなるのが怖い。」

何年も学校へ通学できなかった子が、いきなり海外の学校へ転校。 それでも、不登校時代のいろんな思いが、転校することへの不安より大きかったのか、おもいきって背中を押してくれました。
「学校へ戻れるチャンスは今しかない。」

転校してから数日間続けて登校できたのはいいけど。。。モーターのついていないおもちゃの車と同じで、初めの一押しの勢いでなんとか数日は前に向かって走れたけど、一度とまったら、また動き出せるのだろうか。

1週間前は「学校へ行くのが怖い。」と言っていたのに、今週は「学校の休みが怖い。」
君、極端ね。

やはり一度とまると、また走り始めるのは結構難しい。
転校1週間目より2週間目の方が、なぜかハードルが高くなり、遅刻をしながら学校へ。
学校の門までたどり着いたけど、ユータンして帰ってきたりして。それでもなんとか学校へ毎日行くことができました。

学校の休みの日数が長くなるほど、不安のレベルも比例して増えるみたいです。 週末も返上して毎日学校行きたいのに。夏なんか、まだずーっと先だけど「夏休みが来ないといいな。夏休みなんて、なければいいのに。」

 ところが、イギリスの学校は、各学期の真ん中にハーフターム・ホリデー(Half term holiday)「略してハーフターム」と呼ばれる1週間ほどの中休みがありました。

ハーフタームの馬鹿野郎。 
うちの息子乗り越えられるかしら。。。

年間授業日数

日本の学校とイギリスの学校の授業日数はどのくらい違うのかしら。ちょっと気になって調べてみました。

 イギリスでは学校の授業日数は、法律上最低190日以上となります。公立の学校の場合は、それぞれの地区自治体が学期と休日を決めるなければなりません。

 日本人も多く住んでいる首都ロンドンの北部と地方主要都市があるウェールズ南部の年間授業日数を、日本の学校と比較してみました。

学期ロンドン北部ウェールズ南部
Autumn 秋期74日75日
Spring 春期60日65日
Summer 夏期61日55日
年間合計195日195日
表:イギリスの小・中学校 年間の学校日数 2013年 (参考:バーネット区, カーディフ区)

イギリスの学校は、2校とも、年間授業数は、きっかり195日ですね。実は、この195日の中、5日間は教員研修日( Professional Development Days)。この教員研修日はInset day(インセット・デ―)といって、生徒たちはお休み。ということで、実際の生徒の授業日数は190日。決められた最低授業日数ですね。

日本の中学校 年間総授業日数 文部科学省より
日本の年間総授業日数 中学校1年
小学校5年 (参照:文部科学省HP)

それに比べて、日本では小学校・中学校とも90%以上の学校で、授業日数が196日以上でした。

日本では夏休みも学校登校日があったり、放課後も校庭であそべたり、学校が子供たちの遊び場にもなっていて、いいですね。イギリスの学校では学校のお休みの日は、正門がしっかりしまっていて入れません。もちろん、学校へ行っても先生はいませんし。

ようやく楽しめるスクールホリデー

イギリスの学校へ転校してから、1年と5カ月。あれから、2つの夏休みと1つの冬休みと春休み、そして、4つのハーフタームホリデーを乗り越えた息子は、この秋、中学生になって初めてのハーフタームホリデーを迎えます。

中学生になって授業の科目数や宿題の量も増えました。 「ハーフタームホリデーになって、少しのんびりできるな。」 と嬉しそうな息子。

ようやく、学校も休日もエンジョイできるようになったね。


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参照:文部科学省http://www.mext.go.jp/
Cardiff council, uk http://www.cardiff.gov.uk/
Barnet council, uk http://www.barnet.gov.uk/

2013年10月25日金曜日

イギリスの小学校 自己紹介

ハードルの高い自己紹介

自己紹介って、大人でも、「なんて言おうかな。」なんてドキドキするものです。

たしかに、大人になると、「自己紹介で、面白いことを言って、うまく印象付けよう。」なんてつまらない受けを狙ったりするので、緊張が高まるのですが。 

不登校生の息子に、自己紹介はハードルが高い。かなり高い。

 「自己紹介というと、たいがいは、名前を言って、『よろしく。』と、頭を下げれば終わりなんじゃないの。」と思いますが。 そうは、思わないのが、まだ人生経験の少ないピュアな子供たち。

 学校に毎日行っていれば、知っている人間の間でのあいさつが、日課のほとんどですが、息子は、学校から足がだんだん遠くなるにつれ、学校の友達や知っている人でも、道端でばったり出会っただけで、顔がこわばって、身体が固まってしまったりします。

 ところが、不登校生になると、いろいろな教育相談所、カウンセリングや病院などと不定期な場所に連れて行かれたりして、初めての人にあいさつをしないといけない場面が、かえって多くなったりして。理不尽ですね。

英国の学校へ転校1日目

イギリスの学校に転校する時に、この自己紹介が、彼の大きな不安の材料の一つでした。もちろん、他にもいっぱい不安な材料があったのですが。

 「自己紹介しろって言われたら、どうしよう。」

転校第1日目、家を出たまではいいけど。 息子の足は、3歩踏み出し、2歩下がる。『また、これかぁ。』わずか、数分の学校までの道のりがすごく長く感じます。

それでも、途中から心を決めたのか。学校の門をくぐることができました。
 「行ってらっしゃい。学校楽しんできてね。」 こんな声かけが、息子にできる日が来るとは。。。

イギリスの小学校は、公立の学校でも、生徒の送り迎えがあります。5年生になっても、ほとんどの生徒の家族が、学校の門の前で、子供たちが出てくるのを待っています。

 息子も校舎から、元気に出てきました。

開口一番。 「自己紹介はなかったよ。でも、みんな僕の名前を知っているんだ。前から知っているみたいで。今朝も、僕の名前を呼んで、『おはよう。』ってあいさつしてくれたんだ。どうして、僕の名前知っているのかな?」

次の日も、学校から帰ってくると、「同じクラスの子だけじゃなくて、他のクラスの子や上級生も僕の名前知っていて、声をかけてくるんだよ。」

「お友達できた?」と聞くと、 「みんなが、僕の名前知っているから、名前を呼ばれて、声をかけられると、なんとなく、友達っぽくなったりするんだよ。」


転校3日目の自己紹介

そして、転校3日目。「今日、僕は、自己紹介したんだよ。」
『いよいよ、自己紹介か。』母親の胸の鼓動は高まります。

 「先生が、『そろそろクラスのお友達の名前も覚えてもらいましょう。』と言って、みんなが一人づつ自己紹介して、最後に僕が自己紹介したんだ。日本のことを話したよ。」 嬉しそうに話てくれた息子に、学校への不安さなど感じられませんでした。

「でも、自己紹介する必要あったのかなぁ?だって、もうクラスの半分くらいの子とは、一緒に遊んで名前も覚えているもの。」 

新天地での出発は、緊張しやすい転校生への先生方や学校の生徒の優しい心遣いから始まりました。

イギリスの小学校 自己紹介ができたよ ゆっくりのかたつむりからジャンプができるかえるに脱皮
かたつむりからかえるへ脱皮? 高いハードルがだんだん小さくなっていきます

小学校1年生で不登校生になった息子が、海を越えて、イギリスの学校へ。転校した日から、学年末までの息子の出席率は、98.6%でした。不登校さようならっていえるかな。



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2013年10月18日金曜日

イギリスのジュニアテニス  負け続けるトーナメント

負け続けるテニストーナメント


息子よ。君は、何を求めて、トーナメントに出続けるのか。

多くのジュニアプレイヤーたちに交じって、テニストーナメントに出場できるようになっても、試合で勝つのは別の話。

数か月前まで、他の子達と混じって、テニスレッスンも受けれなかった息子。 

トーナメントにでてくる子供たちは、何年も戦い続けてきた子もたくさん。 公式試合に参加し始めた子でも、『勝ちたい』と言う気持ちで、試合に臨んできている子ばかり。 

何年ものパパの熱意と特訓のおかげか、サーブだけは、なんとなく様になっている息子ですが。10歳くらいだとラリーは結構できるけど、サーブはまだまだ練習が必要という感じのプレイヤーが多い中、息子のテニスはサーブだけみると、テニスがうまいように見えます。

それもあってか、小学校のテニス部ではファーストチームのリーダーに選ばれてしまった息子。

学校のテニス部でも、英国テニス協会(LTA)公式のトーナメントでも、参加当初は、なんとなく勝つこともできた息子のテニス。 

学校対抗テニス大会の為に即席でできた小学校のテニス部では、テニスレッスンは受けていても、外部の試合に出ている子も少なかったのか、同級生は、学校のクラブ練習で、息子のサーブを見た時は驚異だったみたいでした。 「同じ年で、こんなサーブができるのかぁ。」

地元の小さなテニスクラブでのグレードの低い公式戦では、息子のサービスゲームで試合が始まり、ファーストサーブが、サービスラインぎりぎりにうまく決まったりすると『今の何?』 相手の男の子はコートで固まったまま動かない。

息子のファーストサーブで、エースがつづいたりすると、 思わず「今のサーブは、アウトじゃない?」とコート外で見ていた保護者から声がかかったりします。
 「サーブが速すぎて、わかんない。」と首を振る相手プレイヤー。
 ところが、結果はわが息子の負け。

どんな打ち方をしても、最後にボールをコートに入れたほうが勝ち。
速いサーブが打てなくても、ベースライン近くに深く打ちこめなくても、最後にボールが入ればいいわけです。

 終わった後、息子の試合相手だった男の子は「彼のサーブが強すぎて、手が出ない。」と申し訳なさそうに、お父さんに話していました。『でも、君が結局勝ったのよ。』とつぶやく私でした。

 小さいときから、大人といっぱい練習してきたので、ボールを打つ形は、一応、身についていてサーブもそうですが、スライスもそれなりに打てる我が息子。

イギリスのテニス 英国に多いクレイコート キッズテニスには足に優しい 
英国には多いクレイコート キッズテニスには足に優しい

 クレイコートの試合で、ざざーっとネット際までコートをスライドしながら走り込んで、バックスライスで相手コートのサイドへ打ち込んだりすると、思わずギャラリーから「ローラン・ギャロス(全仏オープン大会)を見ているみたいだね。」と声がかかったり。

息子のサービスゲームで、サービスラインぎりぎりに沈めたファーストサーブに続いて、ネットまで走り込んでバックボレーとポイントを決めたりすると「ほーっ。」と試合を見ているギャラリーから声がもれたりします。 打つ姿が美しくても、結果は負け。

途中から見に来た試合相手のお父さんに「なんで、君の息子さんが負けていて、僕の子供が勝っているの?」と聞かれたりして。 『そんなこと、私に聞かれても、困ります。』 

どんなに華麗な技を見せても、最後の1点で勝ち負けが決まるテニス。さすが、日ごろからサッカーで足を鍛えているイギリスの少年達。ラケット振る姿が様にならなくても、フットワークはラファエロ・ナダル並み。粘り勝ちで点を取っていく相手選手。

なぜ、我が子は勝てないのか。。。『勝ちたい。』その思いの違いかしら。。。 

こんなに負け続けても、トーナメントに出たいのか? 

試合の度、コートの後ろで、応援している親の方が精神的に疲れてきたりして。 それでも「次の試合も出るよ。」と二つ返事の息子。 遠征しても負けが続いて、親の心の中は雨ザーザー。

それでも、息子にポジティブな励ましをと思い、ひきつらないように笑顔を作りながら「今日は、残念だったけど、がんばったね。」
すると『えっ、なに言っているの?』と不思議そうな顔で私を見た息子。

「僕、今日、すごいサービスゲームをしたんだよ。」 

このリアクションには、励まそうとした親は思わず言葉に詰まりました。
『そぅ、そうだけど。今日の試合で、勝ったのは、その1ゲームだけなんだけど。。。』

 不思議なことに、試合で負け続けても、息子のテニス友達から彼のプライドが傷つくようなことは一度も言われずに、相変わらず「フォームがきれい。」とか「あのサーブはすごい。」とかポジティブな声掛けばかり。

 試合に負けても、一度も泣くこともなく落ち込むこともなく淡々としている息子。

 息子のことをよく知っている他のジュニア選手のコーチが、一言。
 「彼は、試合で勝つということでなく、他のことを求めて、テニストーナメントに出ているんだね。」

 『息子よ。君は、何を求めて、試合に出続けるのか。』

 いつか私は、その答えを知ることができるのかしら。




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写真: Fortis Green Tennis Club 


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2013年10月8日火曜日

イギリスの小学校 能力別授業

英国の特別教育支援(SEN)

日本の小学校から英国の小学校に転校した際、息子はSEN (Special Education Needs)の生徒となりました。SENの生徒とは、特別支援の生徒のことを呼びます。特別教育の必要な生徒とされて、学校で、その生徒に適したサポートを受けられます。

日本の小学校では、特別支援の教室がありますが、イギリスでは、特別支援の生徒はたいがい普通学級の生徒として、普通級の教室でクラスメイトと勉強します。 (親の要望や学校側で要求した場合は、特別支援校および特別支援級に入る場合もあります。)

息子も、普通学級の教室でサポートを受けながら、イギリスの小学校5年生のクラスメイトと一緒に、勉強できることになりました。

このときは、まだ、日本で何年も不登校生だった息子が、イギリスに来たからといって、学校に通えるかわからない状況でしたが、とりあえず、勉強に関しては、個別にサポートしてもらえるという約束をもらい、ほっとしました。

それにしても、英語圏以外の国からの生徒は、特別なサポートを受けられると言うのは、とっても嬉しいことです。

教室での能力別(レベル分け)授業

 さて、『SEN(特別支援)の生徒になった息子には、どんなサポートがされるのかしら?』と、思っていたある日。

 「算数の授業では、僕は、別の教室に連れて行かれて、勉強しているんだ。このグループには、同じクラスの子が3人いるんだよ。」 と息子が報告してくれました。

 『これが、特別支援のサポートなのかな?』 と思いきや。

「クラスの他の子たちも、それぞれグループに分かれていて、僕のグループは一番下のグループ。」と説明してくれた息子。

そういえば、イギリスの小学校は、英語と算数の授業は、能力別グループ分けをしていたんだ。

思い出したのは、ロンドンの小学校で、Year1(1年生)になった長女のクラス面談に初めて行った時のこと。 1年生の教室に入ると、教室の真ん中に、天井から算数・英語のグループと書かれた紙がつるされていました。

英語のグループは、「Letter(文字)」「Word(単語)」「Sentence (文章)」「Story(物語)」「Book(本)」と書かれた紙に、それぞれの紙に子供たちの名前が書いてありました。

「Letter(文字)」と書いてある紙には、子供の名前は2名程書いてあり、「Book(本)」と書かれた紙にも名前は4名ほど。 他の生徒は、「Word(単語)」「Sentence (文章)」「Story(物語)」の3つのグループに、5~8名の名前が書いてありました。

 算数は、「Circle(まる)」「Triangle(三角)」「Square(四角)」「Pentagon(5角形)」「Hexiagon(6角形)」と分かれていて、それぞれ子供たちの名前が書かれていました。

やはり、「Circle(まる)」と「Hexagon(6角形)」のグループの人数が一番少なく、その他の3つのグループに、ほとんどの子供たちが分かれていました。

 一目見て、能力分けされているのがわかります。

英語のグループ名は、「Letter(文字)」から「Book(本)」。算数のグループ名は、「Circle(まる)」から「Hexagon(6角形)」。これらのグループ名は、どちらがレベルが上のグループで、どちらが下か説明されなくてもわかりますね。
(念のために、説明しておきますが、「Book(本)」と「Hexagon (6角形)」がレベルが一番上のグループです。)

イギリスの小学校能力分けグループリスト
こんな風に教室につるされていた英語・算数グループ分けリスト イラストをかいてみました。

教室での保護者の学習ヘルパー

 このロンドンの小学校では、生徒の親がボランティアで授業のお手伝いをすることができました。

日本の小学校のような授業風景がみられる授業参観の日などはないイギリスの小学校。 どんなふうに授業しているのか見たくて、お手伝いに行きました。

 その日のお手伝いは、英語の授業。

娘の教室についたら、教室の外の廊下のところに、机がひとつおいてあり、机を挟んで、椅子が二つ置いてありました。

 『何に使うのかな?』とおもったら、この机は、英語のレベルの一番下のグループの子が、先生と勉強する場所。教室の外で、担任の先生とマンツーマンの授業。英語が読めない子もいるので、アルファベットから始めていました。

教室の中に入ると、子供たちは、3つのグループに分かれていました。 7、8名いるの二つグループは、床にグループごとに座って、それぞれアシスタントの先生により、授業が行われていました。

おや、教室の端っこに机をくっつけて座っている4人のグループ。子供たちが、一人づつなにやら一生懸命書いています。『何を書いているのかな?』とのぞいたら、文章問題に、答えを書いていました。

同じクラスの6歳の長女は、まだ、「apple」とか「book」とかようやく読めて書くようになってきたばかり。

『 まさか、一人でこの問題を解いているのかしら?』

「この問題は、何て書いてあるか読めるの?」と、この4人グループの一人に聞いたら、「もちろん。」という返事。隣の子は、長い長い文章を答えの欄に書いていました。

 同じ学年なのに、すごい違い。わが娘も、イギリス生まれでイギリス育ち。小さいときから、英語で学んできているはずなのに、どうして?

ボランティアの保護者は、この優秀なグループ4名のお手伝い。と言っても、どの子も、わき目も振らずに、一人でどんどん問題をこなしていくので、保護者ヘルパーの仕事は、落ちた消しゴムを拾ってあげたり、鉛筆を削ってあげたりするだけ。

イギリスの学校での子供の能力分けとは


子どもの能力に差があって当然。できない子にサポートが付き、できる子たちは、自分の能力を生かして好きにやって行きなさい。

イギリス流レベル分け授業というのは、こういうことなのかな?

不登校だった息子は、英国へ転校する5年生まで、毎日授業を受けることはなかったので、英語どころか算数・理科等も含めてすべての科目の習得や知識には大きなギャップがありました。

でも、イギリスの小学校でのレベル別授業のお陰なのか、取り残されることもなく、クラスのみんなと学校生活を楽しめました。最後には、6年生レベルの学力習得が満足にできているというお墨付きの成績表も手に入れて、無事小学校を卒業できました。

算数の授業、簡単でよかったよ。

不登校生だった息子は、日本でも、少しは個別で勉強を教えてもらっていたので、まったく算数ができないというわけではなかったのですが、日本で勉強した量は、毎日に学校に通っているお友達とは大きくかけ離れていて、当然。

ということで、彼のクラスでの算数のグループは、クラスで一番下のグループ。 いままで、 学校で英語で勉強したこともないので、英語の授業は、とうぜん、クラスで一番下のグループ。

『学校に行くことはできても、クラスで何も分からず引き目を感じるのでは。また、それが原因になって不登校になるのでは。』と、心配していた母でしたが。

「僕、今の算数のグループで良かったよ。算数の勉強が、すごく簡単。」と、我が息子は、明るい声で教えてくれました。

学校に毎日楽しく通えるようになっただけでも最高と思っていた母ですが、こんなに明るく言われると、勉強のことも心配になってきました。

できなくても大丈夫といえる自信

息子の算数のグループに、息子と良く遊ぶお友達の名前がなかったので、息子と仲の良い子たちは、どのグループなのかしら?と思わず興味心がわきました。

 「君の親友のJ君は、算数は、どのグループ?」 「もちろん、一番上のグループ。」

 「そのグループに入れるのは、いつになるかなぁ?」 プレッシャーを与えることになるかなぁと思いつつも、思わず質問すると。

 「そりゃ、一生無理でしょう。」とにこにこ顔ではっきりと断言した息子。

思わず、返事に詰まってしまいましたが、何よりも引き目も感じていない明るい笑顔の息子を見て、嬉しくなった私。彼の顔には、『勉強ができなくても平気』という自信がみなぎっていました。

こんなに堂々と開き直った息子を見ることは、小学校に入ってから初めてでした。

日本にいた時は、「みんなと同じでなくちゃ。」「こんなんじゃ駄目なんだ。」と自分を追い詰めていることが多かった息子。

「君は君のままでいいんだよ。」というメッセージをいっぱいもらって、ようやく、『できなくても大丈夫。』と思えるようになったね。

自分は自分。楽しく勉強できればいいよね。なによりも、楽しく学校に行けることができてよかったね。



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