新学年の先生
小学校1年の不登校生の母は希望がありました。
まだ小学1年生。そのうち学校に行けるようになる。
正式な不登校生になった小1の3学期。
校長先生の励ましで不登校生ながらも何回かは校長室を訪れることができた息子。
2年生になったら学校に通えるかも。
担任の先生が変わったら不登校も変わるかも。
校長先生からも「学年がかわったら学校に来られるようにしたいですね。」と声をかけられて、両親の心は期待でいっぱいでした。
不登校生の担任希望
上級生だった姉の担任の先生は特別支援学級で教えた経験もある先生でした。
割り算ができなくて困っている娘に親よりも早く気がついて放課後個別指導をしてくれた先生。
娘の心を細やかに感じてくれた先生。
「あの先生だった息子も学校に行けるようになるかも。」母は密かに思っていました。
校長先生からお姉さんの担任だった先生が息子さんの担任になりますよと教えてくれました。
新学年になり息子の担任となった先生が『不登校生の息子さんの為に息子さんのクラスの担任になりたい。』と自分から希望しました。」と教えてくれました。
担任や校長先生だけでなく学校の多くの先生が不登校の息子のことを考えてくれているのだと心の中に大きな温かいものを感じられた一瞬でした。
不登校生を持って心が締め付けられる毎日でした。
でも、人の優しさや温かい気持ちにもいっぱい触れることができました。
継続する不登校状況
新学年になることに親は期待感を持っていましたが、不登校生の息子の気持ちは反対に不安感の塊でした。
「学校にも行ってない僕は2年生になれない。」と言い続けた息子。
「嫌でも自然に2年生になっちゃうんだけど。。。」と息子の不安を和らげようとトンチンカンな返事をする母でした。
不登校の状態が継続する小中学生数の割合 (H25年度) |
学年が上がるほど不登校生の持ち上がり数は増えていくのでした。
何年も先の見えない不安を抱えて不登校生とその親達。
上級生になっても「僕は1年の時から教室でみんなと勉強していないから1年生なんだ。ずーっと1年なんだ。」と言っていた息子。
将来がないと悲観する息子に 「いつか同級生と一緒に教室で勉強できるといいね。いつかみんなと一緒に成長していくことを楽しめるといいね。」と心の中で話しかけていた母でした。
本当に「いつか」という日は来るのかしらと疑いながらも、隣でうずくまっている小さい背中を見る時『いつかの日がくると信じていこう』と母は心に誓うのでした。
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(表)参照:文部科学省
平成 25 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」
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