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日本と英国を行き来する2人のバイリンガルキッズの母。ロンドンで生まれた子供たちを連れて日本へ。横浜で英語で創作絵本を作るキッズ・クリエイティブ・ライティングの教室を開き、英語の絵本の出版。小学校で不登校になった息子を連れて、またまた英国へ。イギリスの自然と息子のテニス・トーナメントの応援と野菜作りを楽しむ日々を過ごしていましたが、社会人学生として大学に入学。
ラベル GCSE(義務教育修了試験) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2015年6月19日金曜日

GCSE 試験日程と延長時間

長い試験日程

5月から始まったGCSEの試験も6月の2週目に入りようやく終わりに近づきました。
長かった試験期間。日本の高校入試と違いイギリスの義務教育修了試験であるGCSEは各科目ごとに何日も行います。
GCSEの数学は試験が2回に分かれ2日間。英語は一般英語、文学と二つに分かれて、さらに文学の試験は2回に分けて試験が行われてと試験日数が増えていきます。

1教科の試験時間が長いので試験を小分けにします。数学は1部と2部で各2時間半となんと「のべ5時間」。

今年、我が家の長女も延17日間の試験日程をこなしました。

2年間の受験準備が終わる最後のラストスパートと親子共も力が入りますが、そのラストスパートの試験は1ヶ月以上にまたがり、さらに途中で学校の中休みも入りとだらだらと続くイギリスの全国統一試験。

「いよいよ試験が始まったぁ。最後の一息。」と思ってから試験最終日まで緊張感を保つのが大変。
 終わっても「はぁ」とため息つく受験生の母でした。
イギリスの全国統一試験 GCSEの長い試験日程表
GCSE の試験日程表
6教科試験でも17日間と長い試験日程

ディスレクシアと延長試験時間

「私の英語のクラスではディスレクシアの子も多いからって、今日筆記速度のテストがあったわ。」と教えてくれた我が家の受験生。

GCSEの試験にさきがけ長女の中学校では 受験の際に特別な考慮が必要かを査定するテストが行われました。

 受験特別措置とは延長時間、別室受験、付き添いによる代読みや「Scribe」と呼ばれる代筆です。イギリスではディスレクシアやAD等の学習障害を持つ生徒や怪我をしていて受験に差し障りのある生徒もこの対象になります。

 GCSEおよびAレベル では試験時間の25%が延長追加されます。

2時間半のGCSE英語の試験だと追加される時間は約37分となり1回の試験時間は3時間強

この延長時間の利用の仕方をうまく管理しないと 試験時間が長い為、同じ日に試験が2つあった場合Aレベルでは1日で7時間半の試験時間という長丁場になる場合があると特別支援教育教師連盟であるPATOSS*は延長時間による受験生の負担を指摘しています。

学校での学習障害のプログラムや受験特別措置の恩恵は大きい。

GCSEの最高グレードのA*(Aスター)とったディスレクシアを持つHollyは10歳まで読み書きができませんでした。それが、英語でA*を取ったばかりでなく、A*2教科とA3教科とトップグレードを合わせて5教科で取りました。

増加する延長時間受験生

GCSEで受験時間延長を受けた生徒は、2010年で109,773 人、2011年117,169人そして2012年では 123,248人 とその数が年々増加しているとメディアなどから指摘されています。

試験共通委員会であるJCQ(The Joint Council for Qualifications)により2014年から新しいガイドラインが設定されました。

これにより英語がネイティブでないバイリンガルの生徒への特別措置もなくなりました。ディスレクシアなどの学習障害の審査も試験毎に行われるようになりました。

中学生になってディスレクシアと認知された甥っ子は学校のディスレクシアプログラムにより学習力がとても伸びて、5月のGCSEの試験で延長時間は必要なしとなりました。

1月の模擬試験の時も延長時間が認められ5月の試験直前まで延長時間を考慮した受験対策を行ってきた甥っ子。

そんな突然に「君は勉強ができるようになったから」と言われても。。。

ディスレクシアアセスメントやプログラムも普及してきたイギリスでも、まだまだ課題は続きます。

*PATOSS(The Professional Association of teachers of students with special learning difficulties)

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関連する記事



参照 
テレグラフ  GCSEs: 'extra time' rule overhauled to stamp out abuse (2013年8月)
ITV news: Dyslexia GCSE student celebrates A* in English (2014年8月21日)
PATOSS Tips-for-Students-with-Extra-Time-in-Examinations (2012 年2月)

2014年8月24日日曜日

GCSE結果発表と結果のでないテニストーナメント

2014年GCSE発表

8月21日に2014年のGCSEの結果発表がありました。

GCSEは「中等教育一般資格(General Certificate of Secondary Education)」という全国統一試験。
この試験の結果で将来の大学進学や就職が左右される重要な試験です。

結果発表のこの日は試験を受けたイギリスの16/17歳には重大な日。夏休み中といえどもGCSE試験場である全国の学校ではこの日は開校となり、生徒は朝から結果を取りに行きます。

 海外へホリデーに行く家族が多いイギリスの夏休み。でも、この日だけは逃せません。
 友人の娘さんもこの日の為に1日だけ帰ってきて、結果を受け取ったら、また飛行機に乗って海外へ。

 さて、今年の6月に2度目のGCSE の日本語の試験を受けた我が息子。
 結果はA*(Aスター)でした。

去年初めて受けたGCSE Japaneseの試験結果はCでした。
 GCSEの試験結果はグレードで出されます。不合格というのはないけど、グレードC以上が合格であると多くの大学・学校で認められています。

 ぎりぎり合格点のCだったので、今年、再チャレンジした息子。
「そんなに何回も受けても意味があるの?」と思っていた母。息子の再チャレンジにまったく自信なし。「去年より低いグレードでなければいいけど。。。」と願っていました。

 2度目の挑戦で少し緊張度が和らいだ息子はひらがなやカタカナを書く練習も出来ました。作文を書く練習も出来ました。
 『今年はBに上がれるかな?』位の期待度の両親

結果はまさかのA*

A*(Aスター)はAより上でGCSEやAレベルで取れる最高グレード
息子の試験結果は去年から4グレード上がったわけです。 

最高点を取ったのならもう再チャレンジする必要もないわけです。
 さすがに喜びを隠し切れない息子。

2014年 GCSE 結果 グレード別 The Guardian 2014年8月21日 
グレード別 GCSE結果発表(2014年)
ガーディアン紙より


不登校と試験の結果

不登校生だった時、同じ年齢のお友達と比べられることに極度に嫌がっていた息子。
 誰も比較なんかしていませんが、「僕はだめなんだ。みんなと同じようにできない。」と言い続けた息子。人生を悲観する息子。
 「でも、君まだ8歳なんだけど。。。」とつぶやく母の声は息子に届きません。

 2年前まで不登校生だった息子が全国試験を受ける事ができるようになるとは、ましてや、結果を出すことができるとは思ってもいませんでした。
日本の小学校でもらった通信簿の白紙の欄が目に浮かびます。
学校にも行けず何もおきらない不安な長い真っ白な道がこの先の人生も続くのだろうと思っていたあの頃の母と息子。

 GCSEの結果を手にふとこの1年間を振り返ってみる母。

 初めて受けるGCSEの試験時期が始まる去年の5月にテニスの公式試合に参加し始めた息子。
今年の夏は親の手元を離れて合宿しながらの遠征試合と1年間でこんなに子どもは成長するものかと思うほど。長い間土の中にいたのが、芽が出た途端にいきなり大きくなったみたい。

それでも負け続けるテニストーナメント

 1年間負け続けたテニスの公式試合。成長しても結果が出るとは限りません。

 1週間の合宿で遠征試合中の息子の試合ぶりを見たクラブのコーチが、 息子の試合を分析してくれました。

「ポイントを取った次のポイントは必ず落とす。」
「どんなにいいウィニングショット(決め球)でポイントをとっても、必ず次のポイントは負ける。」
「彼のテニスの技術とか体力とかそんなものでない。」
「相手のプレイヤーが上手とか下手とかも関係ない。」
「相手がテニスラケットを初めて握った初心者でも彼からポイントを取れるだろう。」

つまり精神的なものだということです。
こう言われると親はすぐ「精神を鍛えるにはどうしたら?寒風摩擦?持久走?瞑想?滝にうたれる。」等と考えてしまいますが。

コーチのアドバイスは一言
 「待つしかない。」

 「彼のテニスの場合、技術もあるし、周りが焦らず待つしかない。」
子どもの成長はいろいろです。順調に成長していく子もいれば、とってもゆっくりと成長する子もいる。

『 そうかぁ。待つのなら結構得意かも。』と母は心の中で微笑みます。

小学校までの道のりを3歩歩いて2歩下がる息子の隣を歩いていた私。
もう少しで学校が見えるよというところまで来て、今日はあきらめましょうと数時間かけて来た道を引き返した母と息子。

 テニスの奨学金を得て有名私立校に入学する息子のテニスクラブの先輩。
有名な寄宿学校に入学前のこの夏のテニスシーズンも勝ち続けていくつかの優勝トロフィーが渡されました。

歴史のあるトーナメントで数個の優勝トロフィーを取った上に「最も成長した選手(Best Developed Player)」賞のトロフィーも手にしました。

 「優勝カップを受け取るのはもちろんすごいけど、それ以上に『成長した選手』のカップを手に入れた事のほうが大きな意味がある。」と数十年前同じ優勝トロフィーを手にしたコーチの言葉。

 早ければ5歳から公式トーナメントに出場し始めるイギリスのジュニア選手達。
身体の成長と共に順調に結果を出してきたジュニア選手も10代に入ると息詰まることもあります。
 結果が出ないでテニスをあきらめたジュニア選手を何人も見てきたコーチ。

大切なのは成長を見守ること。結果だけに左右されないで。
でも、結果は出さないといけないのがスポーツの厳しさ。

 「大人になればどんなに下手なプレイヤーでも気軽にテニスを楽しめるのに、ジュニア選手はレートやランキング制度があるから一番テニスを楽しめない時期。」とぼやくのは自らも県選抜ジュニア選手として活躍したお母さん。

負け続けても、試合に参加し続ける我が息子。

「こんなに負け続けて楽しいの?」と両親は思いますが、たぶん待つことが一番得意なのは学校に行けずにつらい思いを経験した息子だろうと母は思うのでした。



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参照 The Guardian 2014年8月21日 "GCSE results 2014: the full breakdown"



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2014年6月12日木曜日

イギリスの試験 全国統一試験 GCSE 2度目のチャレンジ


 受験シーズン到来


イギリスでは最終学年末になる5月と6月が中高生にとっての受験シーズン。

この6月に息子は2度目のGCSEを受けます。
GCSE(The General Certificate of Secondary Education)は英国の中学修了時に行う全国統一学力試験。イギリスの生徒は通常15/16歳となる11年生(Year 11)に受けます。

日本に6年間住んでいた息子は英国に引っ越して1年になる去年の6月に日本語のGCSEを受けました。
結果はギリギリ合格点のC。 (D以下でも不合格ではないのですが、大学受験や就職にはGCSEのC以上のグレード求められることがほとんどです。グレードCを取ったらGCSEの試験をパスしたと一般的に考えられています。) 

まぁ、しかたがないかぁ。
母は息子が大きな試験に挑戦できただけでも満足でしたが、イギリス人の父親はGCSEの重要性をよく知っているのかいないのかこの結果に納得せずに「来年もう一回トライしてみよう。」 

日本で不登校生だった息子。イギリスに来てからは毎日現地小学校へ通学し、みんなと勉強できたり、6年生には全国学力試験を受けたりもできるようになりましたが。。。

『GCSEの試験場に足を運ぶことができるか?』
 去年の受験時はそれすらも大きな疑問でした。
本当にGCSEというイギリスの中学生でさえも大変な試験に挑戦できるのだろうか。
もちろん過去問などを解く余裕もなく何の準備もしないで迎えた試験日でした。 

イギリスの全国統一試験 GCSE 日本語 リーディング問題用紙  2013年度
GCSE Japanese 2013年度
リーディング問題用紙

GCSE Japanese

日本語のGCSEはリスニング、リーディング、ライティング(作文)、スピーキング(面接による会話)の4試験で3日間の日程で行われます。

GCSE日本語の試験項目と試験時間

ユニット1 リスニング 50分 
ユニット2 スピーキング 8-10分 受験者がスピーチに合う写真やイメージを持参。自分の決めたトピックを話すプレゼン式を選ぶこともできる。
ユニット3 リーディング 55分 9問 解答選択式と英語での記述式
ユニット4 ライティング 1時間  セクションA:小作文(75~180字)セクションB:作文(300字以上)

大きな不安を抱えた去年のGCSE。
試験日程で試験官と面接するスピーキングテストが一番初めに終わりました。

日本語のように英国ではマイナーな言語の科目だと日本語の話せる面接官を探すのも大変です。ロンドンだと日本語のGCSEやAレベルの試験を毎年行う試験会場がありますが、地方だとそうも簡単に話が運ばなかったり。

通常は学校側が探してくれますが、受験者に試験官にふさわしい人を探してきてと頼む時もあるみたいです。

試験日が決められて全国一斉に行われる筆記試験と違いスピーキングの試験日は「何月何日までに終了していること」と決められているだけで、特定の試験日は指定されません。

 我が家の子供達のGCSE受験にあたり試験会場になる娘の中学校から「日本語を話せてGCSEの試験官にふさわしい人を紹介してください。」と依頼がありました。

地元の大学で日本語講師をされている方をお頼みして、試験日程はこの先生と都合の良い日を決めることが出来ました。

「楽しくおしゃべりできました。」と試験官から太鼓判をもらったお陰で筆記試験への不安が大幅に減少した息子。 

筆記試験での作文は一文字も書かなかったと淡々と両親に報告した息子ですが「この次に受ける時には、もう少し日本語を書く練習しないとね。」と明るく試験会場を出たのでした。 


CGSE 再受験(Resit)と早期受験(Early Entry)

GCSEは再受験ができます。

もちろん1回の試験で最高グレードのAが取れればそれに越したことはないのですが、GCSEの平均スコアの低い学校では、再受験を見越して、本来は11年生で受けるGCSE試験を前倒しで生徒が9年生や10年生の時に行わせることもあります。

その場合は本来最低2年間かけて勉強するところを1年だけで勉強したりと準備期間が短くなるので『本当に成果が良いのかな?』と思っていたら、やはり英国政府も同じように考えていたみたいで教育改革の一部とし早期受験の規定が変わるそうです。

2013年9月以降から英語などコアの教科は最初のGCSE試験の結果のみが学校のパフォーマンスとして反映されるということになりました。 

受験者にとって再受験はどうなるの?

GCSEの再試験を受けた場合、前回のスコアより低い点数になっても高い方を使うことができます。英語や数学は翌年の6月を待たずに再受験ができますが、日本語は毎年6月の試験のみです。教育改革の進む昨今のイギリスではその変化についていくのに教師も親も大変です。

我が息子、大丈夫かしら。
また同じグレードを取るならまだしもそれ以下になる可能性もあるし。。。
何度、再受験してもいいGCSE。でも何度もやることに意味があるのかな?近い将来廃止になるかもしれないと言われている日本語のGCSE。受けれる内に受けておいたほうがいいのかなぁ。

 去年、父親が「チャレンジしてみることに意義がある。」と言って申し込んだGCSE。合格はもとより白紙解答になるだろうとあきらめていた母でしたが、結果が出た試験の再チャレンジとなると違います。
今回は過去の問題用紙や解答を熟読してやけに熱心な母。

 それにしても筆記試験の作文で一文字も書かずによくグレードCが取れたものだ。

この謎を解くべく去年の試験の結果を改めて見てみました。

GCSE日本語の受験対策

息子の去年のGCSE Japaneseの点数は。。。(カッコ内の点数は満点の場合 )
  1. リスニング   59点 (70点) 
  2. スピーキング 80点 (80点) 
  3. リーディング  60点 (70点) 
  4. ライティング  0点 (80点) 
去年の受験直後は無事にGCSEの試験を受けることができただけで興奮し、後日送られてきた結果を見ても数字がろくに頭に入ってこない母。ひたすら作文の試験の0点の部分だけを見つめていました。

不思議なことに1年経って冷静に眺めると数字からいろんなものが見えてきます。

去年の受験前は過去問を見せただけで粉砕されて下を向いて固まっていた息子も難関を乗り越えてしまえば余裕をもって振り返れます。

 「あれ?この問題のページあったかな?試験の時見なかったけど。」首をかしげる息子。

イギリスの全国統一試験であるGCSE 日本語 リーディング試験問題 2013年度
2013年度GCSE日本語の問題

解答は英語力が必要

ライティングの問題用紙には(たぶん受験者がメモできるようにと)白紙のページがところどころに挿入されています。最後の問題の前のページも白紙のページが入っていて、息子はそのページで試験問題が終わったと思い込んだみたいです。

ライティングの最後の問題は日本語の長文を読んで答えを英語で書く問題。漢字や日本語ボキャブラリーを問われるだけでなく、ある程度英語も書けないと答えられません。

この最後の問題の点数配点は10点。 

母と同じく、2度目は前向きに試験準備に取り組む息子。過去問題にチャレンジ。
「自転車のスペルってBycicleでいいのかな?」

英語で文章が書けるようになってもスペルの間違いの多い息子。
「惜しい。。。Bicycleなんだけどなぁ。」

『英語で答えを書くのはやっぱり無理か』 と心の中でつぶやく母。

幸いに日本語のGCSEはあくまでも日本語能力を試すものということなのか。英語の単語のスペルが間違っていても大目に見てもらえそう。

リスニング問題ではBrown Blounと書いてもComputerComputarと書いても発音が似ているからOK。「Various spelling of ~」 とか「Accept any incorrect spelling」と解答欄に注釈が入っています。
 さらに作文の試験では日英/英日の辞書あるいは電子辞書も持ち込みOK

ほっと胸をなでおろす母でした。

 リーディングの10点と共にリスニングはあと11点足りなかった去年の試験。
「リスニングの試験は音声が始まってからいつ答えを書くのか分からなくて、話す声が終わるのを待っていたら次の問題に進んで1問目は全く答えを書けなかった。」という息子。

去年できなかった問題の解決策が見えてきました。
もしかしたら2度目のチャレンジは無駄ではないかもしれない。。。


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GCSE日本語の過去の試験問題・回答は試験機関であるEDEXCELからダウンロードできます。→リンク
また、『右往左往のイギリス大学受験記』のブログを執筆している鉄火のマキさんがEdexcelへのリンクを年度ごとにまとめたリストを作ってくれています。→リンク

参照:
Edexcel
http://www.edexcel.com/quals/gcse/gcse09/mfl/japanese/Pages/default.aspx
英国政府 GCSE 早期受験について 
https://www.gov.uk/government/news/changes-to-early-entry-at-gcse

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2013年9月10日火曜日

イギリスの試験 義務教育修了全国統一試験 GCSE

義務教育修了試験 GCSE (The General Certificate of Secondary Education)

お陰さまで、この9月に中学生1年になった息子は、イギリスの義務教育修了試験日本語の試験合格しました。

今年のGCSEの結果発表は、8月22日でした。
このイギリスの義務教育修了の全国統一学力試験(GCSE)の結果は、同じ日に一斉に発表されます。 

 GCSEの試験結果は、点数でなくグレードでAからGまでの7段階。
 最近は、 Aよりグレードが高いA*( Aスター)が加わりました。

一般的にCまでが合格とされます。

息子の日本語のGCSEのグレードはC。(ぎりぎりでしたね。)

受験できる科目の数は、9から11科目くらい。
中学校によって、最大選択科目数は決まります。
 娘の私立中学校は、10科目まで選択できます。
 公立の学校の方が、11科目と多くの科目数を取れる時もあります。

 最近は、オプションになる選択科目も、歴史、地理、外国語(ヨーロッパ語)といった昔から勉強されている科目以外に、 ビジネス、Citizenship(公民)、テキスタイル、メディア(テレビ・報道)、近代外国語(Modern Language)といった新しい科目も含まれています。

イギリスでは、近代外国語の分野に含まれる日本語の試験を、息子は受けました。

受験科目のオプションは、学校によって選択できない場合も多いので、実際は、各学校で教えている選択科目から生徒は選ぶことになります。 

GCSEの結果は、今後の進路を決める資格試験となるので、科目の選択もよく考えなければいけません。

このGCSEの試験結果は、Aレベル(大学入学への資格試験)の受験科目を決める大きな目安になります。
 Aレベルの成績が悪くても、GCSEの成績を考慮してくれる大学もあるので、 どの科目を取るかという選択は、かなりシビア。 

9年生(13歳)の時に、翌年度から始まる2年間のGCSEのコースの科目を選ばないといけません。
日本だと中学1年生となる13歳の時に、イギリスの子供たちは、すでに自分たちの進路選択のプレッシャーがかかっているのですね。


イギリスの職業資格 教育資格と学位
イギリスの教育資格・学位および職業資格のチャート

 GCSEの結果は、大学進学を望まない子供たちにとっても、その後の就職活動に影響を与えます。

例えば、GCSEの英語、数学、(理科)のグレードC以上を持っていれば、公立学校の教員資格(Qualified Teacher Status)の資格教育課程のコースを受けることができます。イギリスでは、日本のような教員になる国家試験はなく、このコースを修了すれば、公立学校の先生になれるわけです。 

イギリスの16歳の時に取るGCSEの結果で、公務員への道が確保できる。
重要なわけですね。

日本の小学校で不登校生だった息子。
彼の進路を、親子ともども懸念してました。
イギリスに来てから1年わずか。
将来への橋がすこしづつ見えてきました。


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参照:OFQUAL(Office of Qualifications and Examinations Regulation)

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2013年9月3日火曜日

イギリスの試験 日本語のGCSE

イギリスの義務教育修了試験


11歳の息子が6月に日本語のGCSEを受けました。

 GCSEとは、The General Certificate of Secondary Educationという英国の中学卒業時の全国統一テストです。 

イギリスでは、中・高等学校では、入学試験でなく、修了試験が行われて、その試験の結果をもって、就職したり、大学への進学が決まります。

中学卒業時の16歳の時に受けるのが、このGCSE義務教育修了試験)。

イギリスでは、10年生と11年生(14歳から16歳)の間が準備期間で、11年生の学年末6月に試験を行います。

そして、同じような準備期間を得て、18歳の高校卒業時に受けるのが、A レベルと呼ばれているGCE Advanced Levelという試験になります。


科目は、英語、算数、理科、社会、歴史等が、必須や一般的な選択教科で、音楽、美術、体育、外国語などの教科も選択することができます。

日本語もModern Languageの外国語として、GCSEとAレベルの選択教科になっています。

ところが、この修了試験は、必ずこの歳で受けないといけないというものでなくて、何歳でも受けれるんですね。

実際、学校で勉強してなくても受けれます。 

ということで、息子は英国に引っ越してから1年目に、GCSEの日本語の試験を受けました。

通っている中学や高校で受けれる一般の受験者(中学生・高校生)とちがって、外部受験者(Private Candidate)は、受験できる試験場を探さないといけません。

これが結構やっかい。

 フランス語とかヨーロッパ語だと、外部受験もできる所が多いのですが、 幸い、14歳の姉の通っている私立校では、「学校で教えていない日本語の科目のGCSE試験を、学校内で受験できます。」という許可が出ました。

この学校で、この年、日本語のGCSEを受けるのは娘一人。
別の時期に、息子だけが受験するとなると、外部受験をさせてもらえないかも。
ということで、思い切って、姉弟の二人の受験申込をしました。

 義務教育修了試験と言っても、英国でまったく日本語を話したこともないイギリスの中学生が2年間かけて勉強した成果を試験するものなので、生まれた時から日本語を話して、日本に6年間住んでいた当家の子供たちにとっては、難しいものではないかもしれません。

それでも義務教育修了試験の資格の意味は大きいので真剣です。 

日本で小学校1年の3学期からまったくクラスで普通の授業を受けていない息子にとっては、どんな試験になるのか。

とても不安でした。 

字を書くのが苦手だった息子。

自分の名前も漢字で書けないのに、大丈夫だろうか。 
(娘いわく、「過去の試験用紙をみたら、名前は英語で書くみたい。」ということで、この問題はクリアしたのですが。) 

「本人が受けたくないといったら、すぐにやめよう。」という主人の提案で、受験の申し込みをしました。

 ドキドキだった試験日。平日の9時から姉の学校へ一緒に通学。

GCSEは、リーディング(Reading)、ライティング(Writing)、スピーキング(Speaking)、 リスニング(Listening)と4つの試験があります。

 試験日1日目は、スピーキングテストで、日本語の先生とのインタビューでした。

 インタビューした先生からも「大丈夫でしょう。」と言われて、悠々自適で試験会場から出てきた息子。
 読み書きとヒアリング試験は、別の日と言うことで、とりあえず、1日目終了。

 問題は、読み書きのテスト。
各試験とも1時間から2時間という長丁場。

 「息子は2時間も座って試験ができるのだろうか。」と不安は募るばかり。 

日本で不登校だった時、家で勉強させようと思っても、鉛筆を持ったままフリーズしてしまう息子。
自分の名前を漢字で書くこともできません。
日本語での筆記テストなんて、今までやったことあったかしら。。。 

娘から「文章読解のリーディングのテストは、答えは選択式だから、字を書かなくても大丈夫よ。」と言われてちょっと自信が出てきた息子。

 試験2日目は、残りの3つのテストを続けて行われます。
「時間も長いし、問題ができなかったらどうしよう。」とさすがに心配顔の息子。

『さすがに、筆記の試験の今日は、行けないかな。』と思う母の予想を裏切り、
「なんとかなるよ。」と言いながら、元気に家を飛び出して行きました。
何ともない言葉に聞こえますが、不登校の時には、息子の口から聞いたこともない力強い言葉でした。

 高いハードル 低いハードル 

帰って来た息子は、「ヒアリングの試験は、とっても簡単だったよ。試験のテープの声が、すごくゆっくりしゃべるから、笑っちゃったら、『笑わないように。』と、試験官の先生に怒られちゃった。」

「でも、エッセイを書くのは無理だね。あれ。だって、商品の広告を書けなんていう問題で、11歳の子供にはできないでしょう。」と涼しい顔で話してくれました。 

「おいおい。」と心で思った母ですが、でも、何よりも試験にチャレンジできただけでもよかろう。

 「また、来年も受けるんだ。それまでに、漢字をもう少し書けないといけないなぁ。」と来年の試験を楽しみにしている息子。

 『人生には、何度でもチャンスはあるんだ。』と、ようやく思えるようになれたのかな。 

自分の名前を書こうとして鉛筆を持ったまま、一文字も書けずにフリーズしていた息子。

不登校の時、担任の先生から「ハードルを自分で高くしないでごらん。」と言われた息子。
 どうやってハードルを低くしたらいいかわからなかくて、ずいぶん悩んでいたよね。

 イギリスに来てから低いハードルをいっぱい飛んで、知らない間に高いハードルも平気で飛べるようになったね。


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