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日本と英国を行き来する2人のバイリンガルキッズの母。ロンドンで生まれた子供たちを連れて日本へ。横浜で英語で創作絵本を作るキッズ・クリエイティブ・ライティングの教室を開き、英語の絵本の出版。小学校で不登校になった息子を連れて、またまた英国へ。イギリスの自然と息子のテニス・トーナメントの応援と野菜作りを楽しむ日々を過ごしていましたが、社会人学生として大学に入学。

2013年12月16日月曜日

校長室登校の成功の秘訣

校長先生のお誘い

「校長室におもしろいものがあるから、見においで。」と誘われて、数週間以上学校の正門をくぐることができなかった息子が校長室を訪れました。

 なんだかこんな風に書くと簡単なように聞こえますが、校長先生の家庭訪問からわずか1週間で登校できたのは「いろんな思い入れと策略がうまくかみ合った。」からだと思います。 

校長先生の家庭訪問で先生への信頼感を持てた。
校長先生の声かけの仕方も不登校の息子に分かりやすかった
校長先生によって校長室訪問のスケジュールが丹念に考えられた
これらによって息子の登校は成功したと思います。

待っていた学校復帰へのシグナル

 不登校になってから、同級生はもとより小学校の同じくらい年齢の子供たちに会うと固まってしまう息子。家にいても外から小学生の声が聞こえただけで怖くなり隠れる日もあったり。

校長先生は、こんな不登校生の気持ちをわかっていたのか。「生徒のいない時間帯に来てもらったほうがいいかな。他の生徒にも会う可能性が減るし、下駄箱のある入口より校長室に一番近い正面玄関から直接入ってきてもらほうがいいかな。」と訪問日の予定を立ててくれました。

「学校に来れなかったら、校長先生がまた会いに来るからね。」と第2の提案もしてくれました。1番目の案がうまくいかなかったら2番目の案があると知っていたことで、親子ともどもプレッシャーが減りました。

 特に、息子はこの2番目の案があることで、かなり気持ちが楽になっていたみたいでした。 「校長先生にまた家に来てもらってもいいけど、校長室に行くといっぱい見れるんだよね。」

なんだかたわいない言葉に聞こえますが、実は、ここに彼なりの精いっぱいのがんばりがありました。

離れるほど存在が大きくなっていく学校というものに、息子はどうやって戻ったらいいのかその糸口を探していたような気がします。

もちろん、学校へ行けば、先生もお友達もいっぱい暖かく迎えてくれるのですが、彼自身が戻る道を見つけられずにどうしようと思っていた時に、校長先生の声かけがあったのでした。

 「学校の正門までおいでよ。」とか「保健室においでよ。」とか学校へ戻るお誘いは、それまでもいっぱいもらっていた息子でしたが、彼にとって難しい部分は「学校に行ってから何をするの?」という疑問でした。

「学校でどうやって時間を過ごすの?」という疑問は、「不安な気持ちを持ったまま何時間も過ごさないといけない。」という答えに結びつき、彼の勇気の妨げになっていました。

校長先生のお誘いは、息子にとって、待っていたシグナルでした。

分かりやすい戦略

  校長先生の戦略は一言で言うと『簡単なことから始める。明確な計画を教えておいて、納得してもららってから行動する。』

登校の目的と滞在時間、そして場所までのたどり着き方がはっきりとわかって納得しやすいことが息子には大きな励みになりました。

 「校長室で先生が話してくれたおもしろいおもちゃを見る。」
 「学校にいる時間は1時間。」
 「他の生徒に会わない時間帯」
「正面の入口から校長室に直行する。」

この校長先生の明瞭な提案は、不登校生だった息子に登校というハードルを低くしてくれました。 

こうして校長室で楽しい1時間を過ごした息子は、それから毎週校長室へ通うようになりました。 


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