不登校生と苦手なこと
息子は字を書くのが苦手です。漢字を書くのは苦手と言う人は多いと思いますが、息子はひらがなを書くのも苦手でした。
字を書こうとすると固まってしまうことが多い息子。
自分の名前をも書けずに、鉛筆片手に何十分も同じ姿勢で座っている息子。
小学校1年の2学期から学校へ行き渋りの息子の学力を心配して、家で勉強させたり宿題をさせようとした母親でしたが、コンピューターの画面がフリーズしたように同じ姿勢で動かなくなっている息子を前に何度あきらめたことか。
不登校時代、息子が書いたおつかいメモでさえ希少価値。思わず大切に取っておいてしまう程でした。
イギリスの教育とコンピューター
そんな息子が小学校5年生の時、イギリスの小学校へ転校する際に面接した副校長に息子が字を書くのが苦手だと伝えました。日本語はもとより英語など全く書けません。『練習さえすれば字が書けるようになります』と言われたら、どう説明しようと悩む私。
すると「字を書くのが苦手ならコンピューターを使わせますから大丈夫です。」と即答が返ってきました。 「日本の小学校からの転校なら、英語の単語のスペルなどきっと知らないでしょうから、英語の時間はコンピューターのキーボードを使ってもらいます。」
イギリスの小学校には各教室にコンピューターがあります。長女のロンドンの小学校では、5歳児の準備学年(レセプション)の学級の時から休み時間にコンピューターを使って絵を書いたり言葉のクイズをしたりして、生徒達だけで遊んでいました。
苦手なことの多い息子でもキーボードならゲームで使ったことがあります。字を書くのと反対に、ゲーム機の操作は見ている者の目が回るほど素早くできます。
「キーボードさえ押すことができれば、あとはアシスタント・ティーチャーがついていますから大丈夫です。」という先生の言葉に、少し希望が見えてきました。
「教室で僕一人コンピューターを使ってのだけど、クラスの誰も『ずるい』とか言わないんだよ。」と周りの目を気にしていた息子はほっとしたみたいでした。
イギリスの学校教育 苦手なことより得意なこと
日本で不登校生だった息子は苦手なことが多くありました。苦手なことはしなくてもいいというイギリスの小学校。学校へ行くハードルが少し低くなりました。
イギリスの教育は苦手なことより得意なことに注目する。
手作りの自己紹介の名札自分の得意なもの |
中学校入学1日目にクラスメイトへの自己紹介の代わりに手作り名札を作って制服のTシャツに張ります。ステッカーに自分の名前と得意なものや好きなものの絵を描く簡単な名札。
絵をかくのも苦手な息子が描いた彼の得意なことは、「テニスラケット」と「コンピューター」でした。
「クラスの中で、コンピューターの絵を描いていた子も何人かいたけど、キーボードとマウスも描いたのは僕だけだったよ。」と嬉しそうに説明してくれました。
絵を描くのも自信がなくて苦手だった息子。
苦手なものがいっぱいあっても、1つでも得意なものが増えると自信がつくよね。
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