転校2週間目
イギリスの小学校に転校して1週間がすぎました。不登校生だった息子が果たして毎日学校へ通うことができるか。
ドキドキだった1週間目が終わり、2週間目のある朝 登校中にとつぜん息子が教えてくれました。
「クラスで僕だけ宿題が出てないんだよ。」
『えっ、宿題?』
息子が毎朝、他の生徒に交じって小学校まで通学できるようになったことにびっくり。さらに学校が終わるまで教室でクラスメイトと一緒に授業を受けているということだけでもわが家にとってはすごいイベントなのです。
宿題の事なんて頭に浮かばなかった母。
転校して1週間目は不安を抱えての朝の通学路。
「怖い。怖い。」としか言わなかった息子が2週間目の今朝はやけにおしゃべりです。
「僕は転校生だから宿題は当分出さないって先生がクラスの皆の前で言ったんだ。」
「でも、『え~』とか『ずるーい』とかクラスの誰も言わなかったんだ。」
「みんなそんなの当たり前でしょって言う感じで。」
「日本の小学校だったらありえなかったよね。」
「クラスのみんなが宿題しているのに僕だけ宿題がでないなんて、日本の学校じゃ許されないでしょ。」
小学校1年生から4年生の終わりにイギリスへ転校するまで3年間不登校だった息子。
日本の学校の印象を初めて話した時でした。
息子が日本の小学校で何を感じていたのか初めて垣間見た瞬間でした。
学校の好きなところ嫌いなところ
小学1年生にして学校の行き渋りが始まりお休みが続いた2学期。学校に行けない理由を突き止めようと父親は、
『がっこうのすきなこときらいなことトップ10』という表をつくりました。
ずーっと悩んだあげく書いた息子の答えは。
『がっこうのすきなこと』は1位から10位まで『なし』
『がっこうのきらいなこと』は1位から10位まで『?』(疑問符)が書いてありました。
その表を私は仕事場のデスクの前の壁にはりつけて、
『この好きなところに1つでも何か書ければいいのに。』と願ったり、
『この嫌いなところのはてなマークに何があるのか少しでも理解できれば。。。』と悩んだり、
イギリスに引っ越すまで息子の不登校と奮闘しながら毎日その表を眺めていました。
不登校時代に『学校が嫌い』とは言わなかった息子。
「学校の誰が嫌い。」とか「学校のこういうことが嫌い。」とか何か明確なことを話すこともなく、何が理由で学校に行けないのかはっきりとした理由もわからないまま引越することになりました。
『学校の好きなこと嫌いなこと表』 |
特別なことが特別でない学校
「僕だけ特別でも誰も不公平だとか思わないんだよ。転校生だからみんなと同じに勉強できないのは当然。だから、宿題がでなくても当然と思っているみたい。」「それだけじゃなくて、そのことを先生がみんなの前ではっきりと話したんだ。すごいよね。」
転校生と宿題
小学校の教室で起きた小さい出来事でした。
しかし、息子はイギリスの小学校で自分だけの特別な待遇が社会的に許されることに驚きを感じていたのでした。
日本からの転校生だから
授業中1人だけコンピューターを使っていい。
宿題も免除でいい。
特別な待遇を受けれるだけでなく周りの同級生もそれを当然のことだと認めてくれる。
特別なことが特別でないイギリスの小学校
日本の学校で同じように感じることができたならば不登校はなかったのかな。
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