先生へのクリスマスカードとプレゼント
イギリスの幼稚園や小学校ではクリスマス休暇の前にお世話になった先生方にクリスマスカードを渡します。そのとき、チョコレートなど小さいプレゼントを渡すこともあります。日本から転校して初めてのイギリスのクリスマス。
『お世話になった先生にカードとプレゼントでも渡さなくちゃ。』と母はそわそわします。
担任の先生と副担任の先生と。。。副校長先生にも渡した方がいいかなぁ?
3つのチョコレートの箱をきれいにラッピングしていると、息子がいいました。
「先生にあげるプレゼント3個じゃ足りないよ。僕が教えてもらっている先生は6人くらいいるよ。」
えっ、6人も?なんで?
「えーっと、担任の先生でしょ。教室での授業の時、僕をアシスタントしてくれる副担任の先生でしょう。それから英語の個別授業の先生でしょう。この先生には週2回授業を受けている。それから、算数の取り出し授業をしてくる先生でしょ。それから理科とかの取り出し授業の先生でしょう。他にも音楽の先生とかいるけど、まぁこれはいいや。」
毎週そんなに多くの先生にお世話になっていたのね。
そういえば、『私もSENの資格を持っている教師です。』と言った副校長先生の説明を思い出しました。
転校前に初めての学校訪問でイギリスの学校の特別支援(SEN)の話を聞いたときでした。
特別教育支援の方法
日本で不登校生だった息子は、イギリスの小学校に転校し、SENと呼ばれる特別教育支援(Special Education Need)の生徒として受け入れられました。英語圏以外の国から来た生徒は英語教育の支援が必要と言う理由でした。
転校した1週間目はSENの資格を持っている副校長先生ともう一人SENコーディネーターをしている先生が息子の様子をチェックします。これは、息子にどんな支援が必要か調べるアセスメントになります。
息子には審査されていると教えず、先生方がそっと授業に入ったり、休み時間には校庭で息子の様子を見るそうです。そして、担任の先生と話し合って息子に合う支援の計画を立てるそうです。
そして、息子は英語の個別授業を週2回受けることになりました。この学習指導は朝礼の時間に行われました。他の生徒が朝礼に出ている間、息子は個別授業を受けていたわけです。
英語のアルファベットを書いたり、単語を覚えたりするこの英語の授業は彼のために作られた支援計画に従い、外部の先生が教えに来てくれます。
英語の授業をクラスでみんなと一緒に受けるときは副担任(アシスタント・ティーチャー)の先生が息子の隣について、英語の書けない息子はコンピューターを使って授業を受けていました。
不登校生だった息子は算数も同学年の生徒に比べて遅れていました。
算数も問題には英語を使うので、英語の授業だけでなく算数の授業も支援対象になります。
算数は取り出し授業で、クラスから3人のお友達と一緒に別室で少人数の取り出し授業を受けていました。
体育や音楽以外はすべて英語の支援が必要と言うことで特別支援の対象になりました。
歴史や地理の授業も取り出し授業として、2-3人の生徒が別室で担任以外の先生から授業を受けます。
「イギリスに住んでいなかったのですから、いきなりイギリスやヨーロッパの歴史や地理について学べと言われても無理でしょ。ロンドンってどこにあるか知ってる?イギリスの王様の名前知っている?」という話らしいです。
英語の作文 賞状(Merit) |
特別支援生として英語の個別サポートを受けているのは知っていましたが、他の教科の取り出し授業などへの支援は、転校していたばかりの5年生の時だけ受けられる話だと思っていました。
学年があがり6年生になってもこれらのサポートは同じようにずうっと続いていたのでした。
そして、6年生の2学期には、とうとう英語の作文でイギリスではMeritと呼ばれる優秀賞を息子はもらったのでした。
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